杞憂の意味とは?由来や類語・読み方は何?使い方を例文で解説!杞憂という言葉を聞いたことがありますか?杞憂にはどんな意味がある?杞憂の由来は古代中国!?杞憂の類語はある?杞憂の読み方は?杞憂の使い方は?実際に杞憂を使った例文を紹介しながら、杞憂について解説していきます!
ちょっと難しい表現だよね。
どういう時に使えばいい言葉なの?
「杞憂」っていう二文字もシンプルで言いやすいしね。
杞憂の意味とは?杞憂の類語・読み方は?
杞憂とは、無用な心配をすることを言います。
考えてみてもどうしようもないことや起こりえないことを心配するということを指しています。
少し見慣れない漢字を使っていますが、読み方は「きゆう」と読みます。
「杞」は古代中国にあった国の名前で、「憂」はうれい、つまり心配するということや思い悩むことを意味しています。
杞憂の類語は取り越し苦労です。
取り越し苦労の意味を国語辞典で調べると、「確実に起きるかわからないことを悪い方向に想像して心配すること、杞憂」という記述があります。
杞憂の由来は?
杞憂の由来は、戦国時代の思想家である列子とその弟子が書いたとされる、古代中国の書物の故事から来ています。
古代中国の周の時代にあった杞の国の話です。
「もし天地が崩れ落ちてきたら、住むところがなくなってしまうかもしれない。
どうしたらいいのだろう」と考えて、不安に感じている男がいました。
あまりの不安で寝ることも食べることも出来なくなってしまったこの男を心配し、ある人が言い聞かせます。
「天は空気の集まりであり、崩壊することはない」
心配性の男はそれでも不安そうに聞き返します。
「天が落ちてこないとしても、太陽や月、星が落ちてくるのではないか?」
「太陽や星月は天の中、空気の中で光っているだけだから、万一落ちてきたとしてもぶつかったりすることはない」
そう答えても、まだ不安そうな男が聞き返します。
「それなら、地が崩れたらどうなる?」
「地は土が積み重なって出来ている。
土のないところはないし、我々は常に土の上を動き回っている。
地が崩れる心配はない」
ようやく男は話に納得して、心配が消え去ったことを喜びました。
この話が元になって杞憂という言葉が生まれました。
杞人憂天、杞人の憂いとも言います。
杞憂の話が乗っている書物の名前は著者と同じ「列子」ですが、実際に列子が書いたものかどうかは疑わしいようです。
杞憂の使い方・例文
杞憂はどんな使い方をするのか、例文をいくつか紹介します。
- 地球に隕石が落ちるかもしれないなんて、そんなこと杞憂でしかないよ。
- イベントの告知がうまくいかなかったため赤字を覚悟していたが、杞憂だったようだ。
- 新しい学校に転入して友達が出来るか不安だったが、杞憂に過ぎなかった。
- 大会前に体調を崩してしまい、危うく出場できないかと思ったが杞憂に終わった。
実際に文章では、「杞憂に終わった」、「杞憂に過ぎなかった」という表現を用いて、心配していたことは実際には起こらなかった、という意味で使うことが多くあります。
杞憂自体はマイナスの意味を持っていますが、このような使い方をすると悪いことは起こらなかったということになり良い意味を持つ文章になります。
やる前は不安でも、やってみたら結構なるようになるもんね。
備えあれば憂いなしとも言うわ。
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