音楽記号

マエストーソの意味とは?速さはアンダンテやアレグロと同じくらい?

マエストーソの意味とは?速さはアンダンテやアレグロと同じくらい?

マエストーソの意味とは?速さはアンダンテやアレグロと同じくらい?マエストーソは曲の速さを示すだけじゃない?アンダンテやアレグロとテンポとの違いは何?マエストーソの語源から派生した言葉はみんな知ってるあの言葉!今回は、マエストーソの意味について解説しちゃいます♬

 

ぬまくん
ぬまくん
くろちゃん、この前マエストーソって言葉を聞いたんだけど、知ってる?僕は誰か有名な人の名前だと思うわん!
くろちゃん
くろちゃん
ぬまくん、それは人の名前じゃなくて、音楽で使われる言葉にゃん。せっかくだから意味も覚えちゃいましょ!

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マエストーソ(maestoso)とは

マエストーソの意味

マエストーソの意味とは?速さはアンダンテやアレグロと同じくらい?
マエストーソは…

荘厳に」や「堂々として」という意味の音楽用語です。

これだけ聞くと、どういうこと?と思ってしまいますよね。

このマエストーソと書かれている曲で有名なものとしては、「ショパンの英雄ポロネーズop.53などがあります。

タイトルだけではちょっとわからないという方もいると思いますが、きっと一度は耳にしたことのある曲だと思います!(*‘ω‘ *)

これはショパンが祖国ポーランドを離れたのち、革命が起きたり他国に侵略されたりと、苦しい思いをする中で、祖国を想って書いた曲なのですが、

聞いていただけるとわかるように、まさに堂々としていて、壮麗という言葉がしっくりきます!

実はマエストーソは発想記号と呼ばれるものの一つなんです。

ここで、発想記号について少しご説明しますね!

発想記号って?

マエストーソの意味とは?速さはアンダンテやアレグロと同じくらい?

速度記号強弱記号は、もう名前を見ておわかりの通り、曲のテンポや音の強さの指示を出す記号です。

発想記号はこの2つのように、具体的にこうやって演奏してください!という方法を示す記号じゃないんです。

もっと抽象的に、こういう雰囲気で演奏してね!とかこの曲を作った人はこういうイメージで作ったんだよ!というのを教えてくれているんです(*^-^*)

例えばテンポが速めで、音の強弱も結構つけるような曲があったとしますよね。

何も表記がなければ、それは激しく切り詰めたような演奏をするべきなのか…、はたまた楽しそうに軽やかに演奏するべきなのか…ちょっと迷ってしまいますが、この発想記号があると曲の雰囲気がわかります!

もちろん曲全体だけじゃなく、曲の途中にも入ってきます。

みなさんご存知のあの有名な漫画「のだめカンタービレ」のカンタービレも発想記号のひとつなんですよ!

少しだけ例をあげてみますね!

発想記号いろいろ
  • カンタービレ(cantabile):歌うように
  • エネルジコ(energico):力強く
  • カプリチョーソ(capriccioso):気まぐれに

という感じで、実はもっともっと数え切れないぐらいたくさんあるんです。

ただ、これは全部覚える必要もなく(というか覚えきれません!)、知らないものが出てくるたびに知っていくのも楽しいと思います!

マエストーソ(maestoso)の速さは?

マエストーソの意味とは?速さはアンダンテやアレグロと同じくらい?

マエストーソは速度記号としても使われます。

ただ、どれくらいのテンポが要求されるのかというと、はっきり言うことは難しいんです(´×ω×`)

アダージョ~アンダンテという時もあれば、アレグロぐらい速くということもあります。

えっ、それってかなりの差があるんじゃない⁈と思いますよね。

わかりやすく数字で見てみましょう。

テンポの違い

  • アダージョ:緩やかに(♪56~63)
  • アンダンテ:歩くような速さ(♪63~76)
  • アレグロ:快速に(♪120~152)

こんなにも幅が広いんです。びっくりですよね。

なぜかというと、音楽も感性や感覚が大切な芸術ですので、マエストーソ=このテンポで!ときっちり決めることはできないんですね。

言葉自体に「荘厳に」という意味があり、それが曲によってややゆっくり厳かに表現されることもあれば、少しテンポを上げて力強く壮大に表現されることもあるでしょう。

大事なのはその音楽を、その作曲家の想いをどう解釈して表現するかなんですね!

奥が深い(≧ω≦)

ちなみにこのマエストーソですが、上記の速度記号と一緒に表記されることが多いです。アンダンテ マエストーソのように書かれていれば「ややゆっくりと荘重に」となります。

マエストーソ(maestoso)の語源

マエストーソの意味とは?速さはアンダンテやアレグロと同じくらい?

このマエストーソ(maestoso)という言葉自体はイタリア語なんです。

先ほど紹介したカンタービレなどの発想記号もどれもイタリア語の形容詞がそのまま使われているんです!

なるほど覚えきれないわけですね!()

では、マエストーソ(maestoso)の語源を見てみましょう!

マエストーソ(maestoso)語源は、ラテン語の”マイオール(maior)”という言葉で、意味は「より大きい」です。

(このmaiorは「magnus:偉大な」という言葉の比較級です。)

ラテン語のマイオール(maior)から、マイエスタス(maiestas)「尊厳」という言葉が生まれ、それがイタリア語のマエスタ(maesta)「尊厳・威厳」になりました。

そこから派生してできたのがマエストーソ(maestoso)です!

ラテン語マイオール(maior)は、英語のメジャー(major)の語源でもあります。

ここから派生した単語はみなさんも知っているものがたくさんあるんですよ!

派生語いろいろ

  • マスター(master):主人、達人
  • メイヤー(mayor):市長
  • マジョリティー(majority):大多数
  • マキシマム(maximum):最大
  • マグニチュード(magnitude):規模の大きさ
ぬまくん
ぬまくん
すっごく勉強になったわん!くろちゃん、ありがとう!なんだか僕、ピアノでマエストーソな曲を弾きたくなってきたわん!
くろちゃん
くろちゃん
お役に立てたならよかったわ。じゃああたしは隣でバイオリンでも弾こうかしら?

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