ご尽力/お力添え/ご協力の違いは?目上の人に使うならどれ?目上の人に、この言葉失礼にあたるんじゃないかと思ったことはありませんか?この記事では、目上の人に手伝ってもらった時に使うのは、ご尽力それともお力添えがいいのか、もしくは簡単にご協力なのか、どれを使うのか説明していきます。
ご尽力/お力添え/ご協力の違いは?
普段、ご尽力/お力添え/ご協力の3つをどれが使うべきか分からないからと、同じように使ってはいませんか?そんな言葉の違いについて説明していきます。
『ご尽力/お力添え/ご協力の意味』
・『ご尽力』
『あることを達成するために力を尽くすことを、目上の人などに丁寧に言う言い回し。尽力。』という意味です。
・『お力添え』
『助けること。援助。助力。といったことの表現。』で、名詞の「力添え」に、接頭辞「お」がついたもので「力添え」に丁寧表現の「お」をつけた形です。
・『ご協力』
『ある目的に向かって力を合わせること。』という意味で「協力」に丁寧の「御」をつけた表現。多くの場合、相手の協力を尊んで言われます。
まず『ご尽力』ですが、他の物事に力を尽くす『尽力』の丁寧語になります。次に『お力添え』は他の人、組織に助けてもらう『力添え』の丁寧表現。最後に『ご協力』相手と力を合わせることの丁寧表現です。
このように、全て丁寧な言葉ではありますが、それぞれ意味がまったく違っているのが分かりますが、では何故間違ってしまうのでしょうか?言葉の違いからみても分かります。
そこで、間違ってしまいかねない例文をあげていきますので「こんな場合は注意!」と覚えておくと間違えにくいと思います。
『間違えやすい事例・例文』
ご尽力は、目上の人にお礼やあいさつなどする際に使われますが、自分から相手にお願いする時に使うのは間違いです。
「どうかご尽力いただけますようお願いいたします。」
この使い方だと、自分の為に力を尽くして欲しいという意味に取られてしまいます。
「どうかお力添えいただけますようお願いいたします。」
このように使うと、自分の為に力を少し貸して欲しいという意味になりますのでこのように使うのが正しい使い方です。
次は感謝を伝える場合の例文になります。
「ご尽力を尽くしていただきましたことを感謝いたします。」
この言い方は、力を尽くしてもらったと思いがちですが「尽力」と「尽くす」という言葉が重複することになりますのでこれも間違いになります。
「ご尽力を賜りましたことを感謝いたします。」
これが正しい例文になります。これ以上に感謝を伝えたいなら「ひとかたならぬ」(普通ではないの意)をつけると深く感謝していることを表していることになります。
尽力を実際に目上の人に使うならどれ?
実際に目上の人に使うなら『ご尽力』『お力添え』『ご協力』のどれが正しいかというと『ご尽力』が正しい言葉になります。
尽力とは『ある事をなすために、力をつくすこと。努力すること。ほねおり。』という意味で、これを丁寧にいった言い回しを『ご尽力』(尊敬語)と言います。
目上の人に、全面的に協力してもらった際などには「ご尽力を頂き」という表現を使い、より改まった場では「ご尽力を賜り」という表現を用います。
しかし、目上の人に力を貸して欲しい時や依頼したい時に「ご尽力をお願いします。」という使い方は失礼にあたりますので、この場合には『お力添え』を使うのが良いとされています。
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