圧巻の意味とは?類語/例文(使い方)/語源は?圧倒や壮観との違いも!圧巻の意味や類語は?圧巻の語源は中国の科挙!?圧巻の使い方を例文で紹介!圧巻は誤用に注意!圧巻は圧倒や壮観の意味では使えない!?圧巻・圧倒・壮観の違いとは?圧巻の正しい使い方を覚えて圧倒的に語彙力アップしよう!
圧巻の意味と語源は?
皆さんは、「圧巻」という言葉を使ったことがありますか?
なんとなく使っている方もいるかと思います(゚ー゚;A
「〇〇選手、圧巻の演技で優勝です!」
というセリフは、ニュースや実況で良く聞きますね。
「ここからの眺めは圧巻の景色です!」
という使い方は、実は誤用なんですよっo(*>д<)o
間違って使ったら恥ずかしいので、今日は「圧巻」の意味と使い方についてしっかり覚えていきましょう(・ω・)b
①書物の中で最も優れた箇所。
他を圧倒するほど優れた詩文。
②全体の中で最もすぐれた部分。
他のものと比べて、はるかに優れていること。
「圧巻」は「あっかん」と読みます〇
「あつかん」や「あつまき」とは読みません×
そして、「圧観」や「圧感」と書き間違えないように注意しましょう×
圧巻の「巻」とは、中国の官吏(かんり)登用試験「科挙(かきょ)」の答案のことです。
圧巻の「圧」とは、上から押さえることです。
審査官が最も優れた答案を一番上に乗せたという故事から、書物の中で一番優れた詩文を「圧巻」と呼ぶようになりました。
それが転じて、書物以外の色々な場面で用いられるようになりました。
圧巻は、物事・書物・映画・演劇・イベントなど作品全体の中で最も秀でている部分や、揃っている多くのものの中で一番素晴らしいという意味なんですね(`・ω・´)
圧巻の類語と例文(使い方)は?
圧巻は、「作中や催し物などの全体の中で飛び抜けて素晴らしい部分」のことでしたね。
「一番面白くて忘れられない部分」という意味で、
見どころ、ピーク、見せ所、呼びもの、佳境、
ハイライト、見せ場、山場、クライマックス、など
圧巻は、「圧巻である」「圧巻だった」「圧巻の〇〇」などの名詞で使います。
「圧巻する」「圧巻される」などの動詞では使いません。
では、圧巻の使い方や言い回しを例文で見ていきましょう(o^^o)
「あの漫才の最後のどんでん返しのオチは圧巻だ」
「この作品は代表作であるのみならず、全作品中の圧巻であるという人が多い」
「優勝した選手は、トリプルアクセルが圧巻だった」
「主演の彼の序盤のアクションシーンは、圧巻の演技だった」
「花火大会は圧巻の連発花火で幕を閉じた」
「この前のライブ、最後に全員で歌ったのが圧巻の場面だった」
「試合は負けてしまったが、中盤の連続得点したところが圧巻のプレーだった」
「この公園の中では、中央にある噴水が圧巻の景色だ」
圧巻は例文のように、一人の人間の中や一つの物事の中で、最も良い部分を褒めるときに使います。
次の項目で、間違えやすい使い方について説明します(o^∀^)
圧巻は誤用に注意!
圧巻は、一つのものが全体の中で最も優れていることを表す場合に使います。
この「一つの物事の全体の中で」という意味合いが頭から抜けてしまっている人が結構います。
×「この映画は圧巻だった」
→比較対象がなく、この映画は最も優れているという意味になってしまい誤用です。
〇「この映画はとてもよかった。圧巻だったのが、愛犬と別れるラストシーンだ」
→映画の色々な場面の中でも、特に良かったのが結末という意味で正しい使い方です。
×「彼のカッコよさは、他の男性に比べても圧巻だ」
→これは他の男性と比べていますが、世の中の全ての男性より彼がカッコいいなんてことはまずありませんので誤用です。
〇「彼のカッコよさは、学年の中で圧巻だ」
→学年の中というグループの中で、最も優れているのが彼のカッコよさという意味で正しいです。
また、「圧倒」という言葉と似ているからか、「圧倒的」の意味で使われる誤用も多いです。
「圧巻」は、対象を限定しないで全般的に優れている様子・人物には使いません。
×「あそこから見る夜景は圧巻だ」
→あそこから見る夜景が最も優れているという意味になってしまい誤用です。
×「圧巻の優勝」
→一番優れた優勝という意味不明な文章になります。
×「圧巻の演技でしたが惜しくも二位でした!」
→圧巻は最も優れたという意味なので、二位以下には用いません。
〇「圧巻の演技で優勝」
→その大会の中で誰よりも優れた演技で優勝という正しい意味になります。
会話では、誤用の意味でも問題なく意味が通りますが、正しい使い方ができるといいですね(e^□^e)
圧巻と圧倒・壮観との違いは?
「この映画のラストシーンは圧巻だった」
「この映画は続編だが、前作を圧倒していた」
「この映画の大海原の景色が壮観だった」
この例文での圧巻と圧倒と壮観は、全部「この映画」を軸として感想を言っています。
三つの使い分けは間違えやすいところですので、しっかり覚えましょう!
圧巻と圧倒の違い
まず、圧巻と圧倒の違いについて見ていきましょう(*^□^*)
段違いに優れた力で他に打ち勝つこと。
他よりはるかに勝ること。
優れた力で周りを押さえつけること。
「この映画のラストシーンは圧巻だった」
→比べる対象が、この映画の中の全てのシーンになっている
「この映画は続編だが、前作を圧倒していた」
→比べる対象が、この映画の外である前作になっている
「この試合では、あの選手の最後のシュートは圧巻だった」
→一つの中(あの選手の試合中の姿)の、ある部分(シュート)が優れていることを表現しています。
「この試合では、あの選手は他を圧倒する活躍だった」
→圧倒は外から押さえつけるという意味で、対象(他の選手)は外にあります。
圧巻と圧倒は、比べる対象が違います。
圧倒は圧巻と違い、全体の中でという意味合いは含まれません。
「圧倒」は比較する対象が広い範囲で、「圧巻」は対象を限定しています。
圧巻と壮観の違い
次は、圧巻と壮観の違いについて見ていきましょう(*^□^*)
規模が大きく素晴らしい眺め・有様。
大きく立派な見もの。
「この映画のラストシーンは圧巻だった」
「この映画の大海原の景色が壮観だった」
例文を見て分かる通り、「壮観」は景色に使います。
圧巻も、文脈に気をつければ、景色に使うことができますよ(ゝω・)
「ヨーロッパに行ってたくさん観光したけど、この雪景色は圧巻の美しさだ」
→たくさん観光した中で、一番美しいのが雪景色という意味で正しいです。
これは、「この雪景色、壮観(圧倒的)だね!」と言っても良いです。
まとめ
三つをまとめると、以下のようになります。
圧巻:対象を限定して、ある集団という枠組みの内側で一番良いものを指す。
圧倒:比較対象が限定されておらず、元のものの枠の外側と比べて非常に優れていること。
壮観:大規模で壮大な「景色」に使う。
圧巻について、いかがでしたか?
正しい日本語を覚えて、「あなたは学校の中でも圧巻の語彙力だ」と言われるくらいになりましょうo(^▽^)o
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