お陰様の意味とは?目上の人に使える?由来(語源)や類語(言い換え)も解説!褒められたときに「お陰様です」ってよく使いますよね。でも、なんとなく意味は分かっていても由来(語源)や類語(言い換え)までご存じですか?目上の人に使ってよいのでしょうか?「お陰様」の全てを解説しますよ♪
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お陰様の意味とは何?由来(語源)は?
「おかげさまで○周年!」や「誰々さんのおかげで」、なんてよく聞きますよね。
漢字で書くと「お陰様」となりますが、どうしてでしょうか?「お蔭」とも言うので、「様」がつく理由も気になりますよね?
「お蔭」とは、他から受けた助け、恩恵を意味します。
より由来を深く探ると、神仏の助けや加護のことになります。
昔は、今よりももっと神様を身近な存在だと感じていました。
病気になるとお医者さんに行くよりも、神様にお祈りするような時代だったんですね!
そこで人々は、「自分にとっていいことが起こった理由は、神様や仏様が手助けをしてくれたからだ!」と考えました。
神様や仏様は目には見えませんが、とても立派なものですよね?
その立派なものの庇護を受けること、語源が同じ「影」が心に思い描く実体のないものを表すことから「陰」という字を使うようになりました。
(今でも例えば伊勢神宮に行くことを「お蔭参り」なんて言ったりします。「蔭」は「陰」の別の字です。)
その「陰」に、丁寧さを表す「お」と、相手(神様)に対する尊敬を表す「様」がついて、「お陰様」の形ができました♪
それが長い時間を経て、相手が神仏から人間に代わり、今のように「お世話になった人に対しての感謝」を意味するようになったんです(*´ω`*)
お陰様
意味:人から何かしてもらったことに対して感謝していう言葉。
由来:「お」(丁寧さ)+「陰」(神仏の加護)+「様」(相手への敬意)
*「おかげ」になったのは室町時代末ころから。
*「あいつのおかげでひどい目にあった」のような、マイナスな意味で使われるようになったのは江戸時代から!
お陰様は目上の人に使って大丈夫?
例えば目上の人に「お疲れ様です」ではなく、「ご苦労様です」なんて言うと、人によっては失礼だよと怒られてしまうかもしれません。
「お疲れさま」も「ご苦労様」も、他人の苦労をねぎらって言う言葉です。しかし、「ご苦労様」は同輩以下の者に対して使う言葉なんです(*_*;)
では「お陰様」は目上の人に使っても大丈夫な言葉なのでしょうか?
もちろん、大丈夫です!
何故かというと「お陰様」自体が敬語だからなんですね(゚д゚)!
もともとの意味が神様からの庇護なので、目上の人に対して使うことで好感度の高い印象を与えることができます。
しかし、自分の力だけで何かを行った時に使うと、相手への皮肉に聞こえたり、違和感を覚えてしまうので注意しましょう。
へりくだって感謝を表す「おかげさま」ですが、ビジネスの場で人間関係を円滑にしてうまく仕事を進めるのに便利ということから「ビジネス枕詞」とも呼ばれています♪
お陰様を別の言い方をするとどうなるの?類語(言い換え)を解説!
感謝していることは確かなのだけれど、何度も「お陰様で」と繰り返すのはなんだか皮肉っぽいですね……(;´・ω・)
この際、別の言い方を覚えて、いろいろな表現ができるようにしましょう!
類語・言い換え | 例文 |
・お力添え | 「大変多くの方のお力添えを賜りました」 |
・○○さんの援助のもとで | 「○○さんの援助のもとでのことです」 |
・お引き立て | 「格別のお引き立て賜り」 |
・後ろ盾 | 「○○さんの後ろ盾によるものです」 |
・恐縮です(相手の褒め言葉などに対して謙遜する場合) | 「プロジェクトが成功したらしいね、おめでとう」→「恐縮です」 |
・thank you.
例)Thank you very much for your help.(あなたのおかげで助かりました)
Thanks to you, I didn’t get wet.(あなたのおかげで濡れなくて済みました)
・Luckily
例)Luckily, I was able to do it on time.(おかげで時間通りに終わりました).
・Fortunately
例)Fortunately we have received good words for this.(お陰様でご好評)
・I am glad to~~
例)I am glad to inform you that the problems is now solved.(おかでさまで問題が解決しました)
ちなみに、手紙で書くとき、漢字で書いた方がよいでしょうか?それとも平仮名の方がよいでしょうか?
これについては正しくこちらがよい、というものはありません。
ただ、漢字で書くと堅苦しく読みづらい印象があり、ひらがなだとやわらかく間延びした印象になります。
相手や文書の雰囲気に合わせて書くのが一番ですね(*’ω’*)
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2011