臥薪嘗胆の意味とは?類語や使い方を例文で!由来の物語もわかりやすく紹介!臥薪嘗胆という四字熟語を知っていますか?聞きなじみがないかもしれませんが、四字熟語は知れば知るほどに奥が深い!ここでは臥薪嘗胆の意味や類語、使い方に加え、由来の物語もご紹介!
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臥薪嘗胆の意味とは?
目的を成し遂げるために苦しい思いをし、努力を重ねること。
臥薪(がしん)とは「薪を臥(ふ)す」という意味で、嘗胆(しょうたん)は「肝を嘗(な)める」を意味しています。
…その2つが合わさって、上記のような目的を成し遂げるためという意味がどうしてでてくるのか、不思議ですよね(;´・ω・)
その理由はこのあとご紹介する物語で納得できると思うので、ぜひ最後までお読みください!(笑)
臥薪嘗胆の類語は?
臥薪嘗胆の類語には雪辱・汚名返上・リベンジ・名誉挽回などがあります。
「雪辱を果たす」など、どれも目的を成し遂げるために努力する過程が含まれていますね。
臥薪嘗胆の使い方・例文は?
四字熟語って、普段使う言葉より少し重たい感じがしませんか?
そのため同じ意味でもより感情を表現したいときに使うと便利だと思います(^^♪
「受験勉強は大変だけれど、第一志望校に合格するためにも臥薪嘗胆の気持ちで勉強します」
「臥薪嘗胆の日々を経て、前回負けたチームに大会で勝利することができた」
このような使い方があります。
覚えるためにも、意識して使ってみてはいかがですか(*’▽’)?
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の由来とは?
臥薪嘗胆の由来は中国の春秋時代(B.C.770~B.C.403)のお話から来ています。
当時の中国では呉(ご)と越(えつ)という2つの隣り合わせの国同士で度々争いをしており、その争いの中で起きたできごとや心情が、教訓となって今日まで伝わっているのです。
臥薪(がしん)の元となった夫差の行い
あるとき越の王が亡くなったタイミングで、チャンスと思い呉の王が争いを仕掛けていきますが、越の王の子どもである勾践(こうせん)に返り討ちにあい、負けてしまいます。
その争いの中で負傷してしまった呉の王はそのまま命を引き取ってしまうのですが、最後に子どもである夫差(ふさ)にこう言い残します。
「越への恨みを忘れるな」
この言葉を忘れないように、夫差は毎晩薪の上で寝ることで体に痛みを与えるとともに、越への復讐心をかきたてていきます。
これが先ほど上記で述べた「薪に臥す」の由来となっています。
嘗胆(しょうたん)の元となった勾践の行い
夫差が臥薪の日々を送っている頃、勾践は夫差が復讐に燃えていると聞き、先手必勝とばかりに呉を討伐しにいき、2度目の戦いが始まります。
しかし今度は呉が勝利し、越の勾践は敗北。
勾践は和議(=和解のための会議)を経て夫差の臣下となります。
その後勾践はは夫差に許され越に帰国しますが、臣下となった屈辱の日々を忘れず、復讐心を持つようにするために毎日あることを行うようになります。
それは、毎日動物の肝を嘗めてその苦しさを味わうことです。
この行いが「肝(胆)を嘗める」の由来となっています。
夫差VS勾践の結末
因みに、勾践と夫差の争いは最終的に勾践の勝利で終わります。
実は勾践が夫差の臣下となるよう和議を申し立てたとき、夫差の臣下である伍子胥(ごししょ)が猛烈に反対していました。
しかし、越からお金をもらっていたその他の臣下たちに説得され、夫差は和議を認め勾践を助ける決断をした、いや、してしまったのです。
その後越に帰った勾践に再び戦いを挑まれた3度目の戦いで呉は敗北し、夫差は勾践に対し和議を申し入れますが、拒否されてしまいました。
和議を拒否されたことで敗北となった夫差は「伍子胥に合わせる顔がない」と言って自ら命を絶ち、この戦いは終結しました。
1つの四字熟語にこんな壮大な物語があるなんて驚きですね(´゚д゚`)