蛇足の意味とは?簡単な短文(例文)や由来を紹介!そもそも故事成語?書類やスピーチなどで、たまに使われている言葉の一つで、書籍でもたまに使われている『蛇足』ですが、どういう意味なのでしょうか?そもそも故事成語なのか、由来を調べていき、簡単な短文(例文)を紹介していきます。
蛇足の意味とは?
蛇足(だそく)は『余分なもの』『不要のもの』『あっても何の役に立たないもの』『自分の付け足しの言葉をへりくだっていう語』という意味です。
英語表記では、『Superfluity』となり、中国語では『画蛇添足』(蛇を描いて足を添える)と書かれます。(蛇足という言葉も同じ意味で存在する)
蛇足の由来は?そもそも故事成語なの?
蛇足は、中国(周の戦国時代)の『戦国策(斉策上)』の故事に由来してできた故事成語です。
中国の楚の国で、司祭者から召し使い達に祭りの酒がふるまわれるが、その酒は全員で飲むには足りない量だったため、召し使い達は話し合い、最初に蛇の絵を描き終えた者が酒を飲めることにして、皆で地面に蛇の絵を描きはじめます。
最初に描き終えた者が約束どおり酒を飲めることになりましたが、皆がまだ描いているのを見て、その男は余裕を見せ、左手に杯を持ったまま右手で足を描き加えていきます。
次に描き終えた者がこの絵を見て、「蛇に足は無い。あなたの描いた絵は蛇ではない。」と言って杯を奪い取り、最初に描き終えた者は酒を飲むことができなくなり、飲み干されてしまいます。
上記の故事から、付け加える必要のない余分なものを「蛇足」と言うようになったと由来されています。
楚の国が斉の国を攻撃した際、斉の「陳軫」が楚の宰相「昭陽」に対し、この話を例にして「あなたは既に最高の地位にあり、勝ったとしても出世はないが、蛇に足を描き加えた者のように、余分な戦いをして失敗したら今の地位を失いますよ」と言って、軍を引き上げさせたという逸話があります。
現代では、本来の文章とは不要なことや関係のないことを書いて、本文の価値を下げてしまう場合に使用されています。
蛇足の簡単な短文(例文)を紹介!
『蛇足の簡単な例文』
「蛇足となりますが、このプロジェクトには今日(こんにち)までの努力の結晶といえる物ですので、粉骨砕身の覚悟で進めていきたいと思いますので、みなさん、どうぞよろしくお願いいたします。」
「長々と語ってきましたが、ここまでとさせて頂きます。言い忘れましたが、お帰りの際は、右手のパンフレットを是非ご覧ください。蛇足となりましたが、ご清聴ありがとうございました。」
「これまでの長年に続くプロセスが蛇足にしか過ぎなくなるほどの画期的なアイデアだ」
「ここまでの文章で完結してしまって、これ以上書きたいのに、蛇足にしかならない為ここで終わりとします。」
上記にいくつか例文を書きましたが、『蛇足』は文章の最後に書かれていることが多く『余計なこと』や『いらない事』を意味する文章に対して使われています。
文章としてではなく、会話などで用いられる場合は『それ、蛇足じゃないか?』『この案件は、我が社にとって蛇足でしかないぞ。』『所詮は蛇足でしかないが、このままでいいか?』などと使われています。
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