とりとめのないの意味とは?例文や類語・言い換えは?羅生門ででてくる?「とりとめのない話~」ってたまに使ったり聞いたりしますね。あの有名な芥川龍之介の羅生門にもこの言葉が出ていたのでしょうか?その例文や類語・言い換えなど、ちょっと知っておくとためになるかも?!(笑)
とりとめのないの意味とは?例文や類語、言い換えなども紹介
「とりとめのない話~。」時々、何気なく使っている言葉ですが、どんな意味でしょうか。例文や類語、そして言い換えなど説明します。
とりとめのないの意味とは?
「とりとめのない」とは一般的に「取り留めのない」と表記します。
「とりとめのない」とは、
”はっきりとした目的のない様子”
〔引用元:Weblio辞書〕
表現方法としては、
話のまとまりがない様子などを意味する表現。
〔引用元:実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典〕
とあり、「とりとめのない話」とは、何気ない会話、おしゃべりという感じでしょうね(笑)。
そもそも「取り留め」とは、
(話などの)要点やまとまり。多く打ち消しの語を伴って用いる。「話に~がない」「~のない話で申し訳ない」など。
〔引用元:三省堂〕
で、同じように読みがちな「取り止め」は、一般的に「とりやめ」と読みます。
その意味は、
物事を中止にすること。
〔引用元:三省堂〕
とあります。同じように読めそうなのに、意味も違いますね。
漢字、日本語って奥が深そうです^_^;
でも、意味を知るっておもしろいですね!
例文や類語、言い換えは?
上にも書きましたが、
「とりとめのない(取り留めのない)」とは、”はっきりとした目的のない様子”ですので、
その類語・言い換えとしては、
・目的のない
・結論のない
・無目的な
・なんとなく
・たわいのない etc. が挙げられます。
例えば、「とりとめのない話」ですと、「目的のない話、結論のない話、たわいのない話」など言い換えることができます。
雑談や世間話も同じような意味ですね。
後の方でぬまくん、くろちゃんの二匹が話していますが、「とりとめもない」や「とりとめない」なども使いますね。意味は同じですが、一般的には「とりとめのない」を使用します。
他に「とりとめがない」は、まとまりがなく、要領を得ないを意味します。
例えば「長々聞かされたけど、彼の話にはとりとめがない」の場合、否定的な意味で使われます。
一文字違うだけで意味合いが少し変わってきますね。
次に例文をご紹介します。
飲み会の時、彼の話は長くて、おまけにその内容はとりとめがない。
友人とコーヒを飲みながら、とりとめのない話をしていたら店員さんに何度も「他にご注文は?」と聞かれた。
園バスに子どもを乗せて、ママ友ととりとめのない話をしていたら、気がつくと1時間たっていた。
とりとめのないことを考えながら、河川敷に寝転んでいたらいつの間にか夕方になっていた。
英語ではどういう単語を使うのかなと思い、「取り留めのない」を和英辞典で探してみると、
rambling、incoherent、wandering、silly
〔引用元:講談社パックス和英辞典〕
などありました。
意味を調べてみました!
・rambling(ぶらぶら歩く、散漫な、雑然とした)
・incoherent(つじつまの合わない、支離滅裂の)
・wandering(歩き回る、さまよう、放浪する)
・silly(愚かな、ばかげた、単純な、無邪気な)
ピッタリくる感じはしませんが、なんとなく、ぼんやりした感じは表現されているような・・・とりとめのない感じですね。
私が調べた辞書ではこのように書かれていましたが、会話とかになるとまた違った表現になりそうですね。
有名な『羅生門』の文章にもでてくる??
〔出典元:https://kyotopi.jp/articles/4WmiY〕
有名な芥川龍之介の『羅生門』にも「とりとめのない」は出てくるのでしょうか。
探してみました。
申(さる)の刻(こく)下(さ)がりからふり出した雨は、いまだに上るけしきがない。
そこで、下人は、何をおいても差当り明日あすの暮しをどうにかしようとして――云わばどうにもならない事を、どうにかしようとして、とりとめもない考えをたどりながら、さっきから朱雀大路にふる雨の音を、聞くともなく聞いていたのである。
雨は、羅生門をつつんで、遠くから、ざあっと云う音をあつめて来る。
夕闇は次第に空を低くして、見上げると、門の屋根が、斜につき出した甍いらかの先に、重たくうす暗い雲を支えている。
引用元:「羅生門」より~青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)
同じ芥川龍之介の作品でもう一つ見つけました。
何だか間違い探しみたいですが・・・(笑)
こちらは「とりとめのない」ですね。
しかしとりとめのない考えに沈んでいる太郎には、車の金具の、まばゆく日に光ったのが、わずかに目にはいっただけである。
彼は、しばらく足をとめて、車を通りこさせてから、また片目を地に伏せて、黙々と歩きはじめた。
引用元:「偸盗」より~青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)
言葉を気にしながら、読んでいると見つけられるかもしれません。
何度も読んだ本でも、そういうのを目的に読み返してみるのもおもしろいかもしれませんね。
8891
6372