起承転結の承の意味とは?使い方や書き方を解説!例文や英語表記も調査!スピーチや文章を書くときに意識する「起承転結」ですが、承ってどういう意味でしょう? そもそもどういうときに使うの?序破急っていうのもあるけれど違いは何? 使い方や書き方、英語表記を例文交えて解説!
起承転結の意味とは?
起承転結とは、物事の順序や組み立てのことです。
文章を書くときや、スピーチを作るときに「起承転結を意識しよう」なんて言いますね。
起承転結、それぞれの漢字にはこのような意味があります。
起 物語の始まり
承 始まりの続き
転 逆転が起こる / 展開が変わる
結 結果 / 結末
始まりから終わりまでの流れを一言で表していることから、「物事の順序や組み立て」という意味になったんですね(*^-^*)
けれど、「承」に関しては、見慣れない漢字だし、意味もどこか分かりにくいですよね?(;´・ω・)
そこで、「承」についてまとめてみました!
漢字一文字だと「しょう」。送り仮名をつけて「承る」とすると、「うけたまわる」と読みます。
「うけたまわる」は、仕事や用事を引き受けた時に、よく使いますよね?似た言葉で「承知しました」と言う時もこの漢字を使います。
つまり、「承」とは、物事を引き継ぐ、受け継ぐという意味がある漢字なんです♪
起承転結とは
起点(何かが始まるきっかけ)を
継承(きっかけを引き継いで大きくする)していくと
転換(何かが変化をする)をし
結果(最終的な落ち着き)を迎えた
ということでした( *´艸`)
意味を理解したところで、実際に起承転結の例文をいくつか見てみましょう♪
「桃太郎」
起・桃から桃太郎が生まれる
承・鬼ヶ島で鬼が暴れているのを何とかしようと考える
転・集めた仲間とともに鬼ヶ島に到着し、退治する
結・金銀財宝を持って村へ帰還する
「王道ラブストーリー」
起・好きな人がいるけれど、なかなか声をかけられない主人公がいる
承・文化祭があり、男女がペアになることに
転・勇気を出して声をかけたら、両想いだったことが判明し、ペアになれた
結・めでたくカップルに
例文の内容はともかくとして、具体例があるとなんだかすっきりしますね(*´ω`*)
起承転結で四つに分割されているとはいえ、それぞれの分量は等分である必要はないことがわかります。
起承転結の由来は?例文も紹介!
日本では物語や文章構成の意味として使われている「起承転結」ですが、もともとは中国の漢詩のものでした。
漢詩には四行からなる絶句と、八行からなる律詩があります。起承転結の元になったと言われるのは、絶句の方( *´艸`)。
絶句における起承転結はこのようなものでした。
起句(一行目) 歴史や人事を題材とし、比喩や連想から詠むことで様々な展開を可能に。
承句(二行目) 「穏健」に作り、露骨なものや平板は避ける。
転句(三行目) 読み手を驚かす変化を入れる。承句と表裏一体にする。
結句(四行目) 適宜にフェードアウトし、含蓄という目的を果たす。
江碧鳥逾白
江碧(みどり)にして 鳥逾(いよ)いよ白く (川の水は深緑で鳥はますます白く見え )
山青花欲燃
山青くして 花燃えんと欲す (山は新緑で花は燃えさからんばかりに赤く見える )
今春看又過
今春 看(みす)みす又た過ぐ (今年の春も見ているうちにまたもや過ぎ去ろうとしている)
何日是帰年
何れの日か 是れ帰年ならん (一体いつになれば故郷に帰れる年がくるというのか )
四句の頭文字をとったものが日本に伝わった形ですね♪
起承転結の英語表記は?使い方や書き方は?
起承転結を英語で言うとこのようになります♪
The four-part structure of Chinese poetry
(起承転結の由来になった漢詩を意味します。「中国の四句構成の詩」という訳でしょうか)
Construction and order
例文)
The course of events of an incident(物事の起承転結)
Construct an essay carefully so that it has an introduction, adequate development and a conclusion.(起承転結に注意してエッセイを組み立てる)
He talked on and on without any logical development.(彼の話には起承転結がなかった)
起承転結を直訳する英語はなく、construction(構成)やdevelopment(発展)を合わせて説明します。
というのも、英語圏では起承転結より「パラグラフ・ライティング」が一般的だからなんです(´゚д゚`)
序論(introduction)、本論(body)、結論(conclusion)の三部構成から成り立つ文章のスタイル。
序論で、文章の肝を示す。
本論では、その根拠や補強を述べる。これは複数のパラグラフ(段落)から構成される。
結論は、全体のまとめ。序論の言い換えをし、改めて主張する。
出来事を起こった順に説明する日本と、結果を先に説明してその補強をしていく英語圏の違いですね。
どちらが素晴らしいということはありませんが、物語やブログは起承転結、論文や雑誌はパラグラフ・ライティングが多いように感じます。
読みやすさに合わせて使い分けるのが一番ですね(*´ω`*)
IMRAD形式:学術論文でよく使う構成。導入(introduction)、方法(methods)、結果(results)、考察(discussion)から成る。生物科学、科学、医学などに多く用いられる。
三幕構成:映画などの脚本における構成。ストーリーの序盤、中盤、終盤がそれぞれ設定、対立、解決の役割を持つ幕になり、その比率は1:2:1となる。幕塗膜は転換点でつながっている。
起承転結と序破急は違う?
起承転結と似たような言葉で「序破急」というものもあります。
この序破急という言葉は、もともと日本の雅楽に由来する用語です。
序はゆっくり、破は少し早くなり、急は字と同じように急ぐ、という構成が理想的だという意味でした。
現在は、四分割する起承転結に対し、こちらは三分割するものという意味で使われます♪
役割(意味)はこの通りです。
序 序章。秩序ある物語の始まり。
破 秩序を破り事件が起こる。
急 急激な展開。解決する、クライマックス。
転の部分を半分に割って、破と急で分け合ったようになります(*´ω`*)
▼起承転結など、わかりやすい話し方を学ぶのに最適な本です♪
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