灰汁とは何?成分や栄養・取り方を紹介!野菜/牛肉/豚肉のアクの違いとは?料理をする人なら馴染みのある灰汁ですが、結局は何なのでしょうか?成分や栄養はあるのか、灰汁の取り方まで紹介していきます。野菜、牛肉そして豚肉、食材によってアクに違いが出てくるのかも調べていこうと思います。
灰汁とは何?
灰汁とは結局何なのでしょうか?
「灰汁」という言葉の本来の意味は「灰」を水に浸して上澄みを掬った液体のことを灰汁と呼びます。
そんな灰汁を使ってクセの強い味を持つ食品を処理したことから、クセが強かったり嫌な味がするものを「アク」と呼ぶようになりました。
灰汁の成分とは?
灰汁は炭酸カリウムが主な成分なのでアルカリ性となり、石鹸、洗剤、漂白剤または食品のアク抜きとして使用されることもあります。
灰汁というのは英語で「Lye」と表記し、これは水酸化ナトリウムを意味する言葉でもあります。
料理から出てくるアクの成分には無機質の物と有機物の物とがあり、
無機質の成分は
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
有機物の成分は
- シュウ酸
- ポリフェノール
- 配糖体
- サポニン
等が含まれています。
野菜のアクとは?
ほうれん草はアク抜きが必要なんてよく聞きますが、野菜のアクとはどんなものなのでしょうか?
基本的に野菜に含まれるアクとは、草食動物に食べられることを防いだり、虫につかれることを防ぐために出す物質のことを言います。
野菜から出るアクはとても強烈で、えぐ味と渋みが特徴的です。
なので、アクを取らないと野菜本来の味が落ちてしまい、見栄えも悪くなるのでアク抜きは必須となってきます。
牛肉や豚肉のアクとは?
野菜と肉類のアクの違いとはどこにあるのでしょうか?
牛肉や豚肉と言った肉類に関わらず、魚介類から出るアクの正体は、煮汁に溶け出した水溶性のたんぱく質が熱の変化により固まったアミノ酸や脂質などを含む泡状の浮遊物となります。
栄養学面からみると、このアクには有用な栄養素が含まれているのですが、癖のある味やにおいを持つ様々な成分がくっ付いてしまっているため、見た目やにおいだけでなく、舌触りが悪くなる、という理由で取り除かれる場合が多いです。
一般的にフランス料理のスープを作る際は、においや濁りがスープの風味を損なうと除去される場合がほとんどです。
しかし、イタリア料理の一部では肉のアクを使い、ソースを作ることもあります。
食材の癖の強さは、料理の方法によっては食材そのものの個性を強調するとして好まれる場合もあるみたいですね。
アクの取り方とは?
そんな敬遠されがちなアクの取り方について調べていきましょう。
アクを取り除くことを「アク抜き」といい、一つの調理法になります。
アク抜きには食材によりさまざまな方法がとられます。
- 水にさらす方法:
ナスやゴボウなどのアク抜きの際に使われます。 - 薄い酢水にさらす方法:
レンコンやウドなどのアク抜きの際に使われます。 - 茹でる、若しくは熱湯につけたのち冷水にさらす方法:
ほうれん草、春菊、フキやクワイなどのアク抜きの際に使われます - 米のとぎ汁、米ぬか、小麦粉を使用する方法:
大根やタケノコなどのアク抜きの際に使われます。 - 灰汁を使用する方法:
ワラビやゼンマイなどのアク抜きの際に使われます。
「灰汁」とは「灰の上澄み液」のことを指し、炭酸カリウムが主な成分となっています。
料理の際に出てくる「アク」は灰汁とは違い、シュウ酸やポリフェノールなどが含まれています。
野菜から出てくるアクはえぐ味や苦味が酷いので取り除くことをお勧めします。
肉や魚介類から出てくるアクも取り除くべきですが、そのアクをつかった料理が存在するぐらいなので、絶対に取り除かなきゃいけないとは言い難いですね。
アクを取り除くことを「アク抜き」といい、それぞれの野菜によって方法が変わってくるため、食材にあったやり方でアク抜きをしてください。
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