バラッドの意味とは?英語が発祥の音楽用語?バラードとの違いは?音楽などでよく聞くバラッドの意味とは?バラードと違いはあるの?そもそも英語が発祥なのかも気になります。音楽用語として使われていますが音楽用語が本来の意味なのか、多数の気になる点のあるバラッドについて調べていきます。
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『バラッド』について
『バラッド』の意味とは?
『バラッド』の意味は、イギリスなどで伝承されてきた物語や寓意のある歌のことであり、通常は詩の語りや、語るような曲調を含みます。
過去の出来事についての韻文による歴史物語であり、武勇伝やロマンス、社会諷刺・政治(識字率の低い民衆にニュースを伝える役割を持っていた作品でもあった)がテーマとなるが、バラッドの内容はほとんど必然的に破局が訪れる抒情的な物語詩です。
『バラッド』は英語が発祥?
『バラッド』は、英語が発祥で、イギリスの18世紀頃には民衆の間に伝承されてきた抒情的な物語詩として、舞踊や音楽を伴うことが多く見られます。
また、作者については、個人の作品が民衆に受入れられたとする個人説と、原型は民衆の集りで歌い踊るうちにできたとする集団説とがあります。
『バラッド』の語源って?
『バラッド』は、12世紀に実在したフランスの吟遊詩人トゥルヴェールの声楽曲を語源としています。
『バラッド』ってどんな物?
下記のように様々なバラッドがあります。
『ブロードサイド・バラッズ』かわら版と同じ判型に出版されて流行したバラッドのこと。
(最初に印刷されたものの多くは聖書関連だったが、16世紀のヨーロッパでは、当時流行していたバラッドのメロディや歌詞を印刷したものが多く出回っていた)
『マーダー・バラッズ(人殺しのバラッド)』ブロードサイド・バラッズのうち、殺人者がおのが罪をひとりごちるという体裁をとったもの。最後に主人公が収監されたり、処刑されておしまいになります。
『ボーダー・バラッズ(境界地方のバラッド)』民謡に由来するバラッドの1つで、イングランドとスコットランドの国境地方に伝わる。略奪者やならず者、国境地方の歴史が題材になっています。
『文学的バラッド』ロマン主義の時代に民謡や民族という概念が再発見される中から成立した物語詩のことを指します。
『バラッド・オペラ』大衆的な諷刺詩に民謡を当てはめ、ことさら卑近な題材を扱い、当時の社交界におけるオペラの隆盛を茶化したもの(17~18世紀のオペラは、古代の神話や悲劇に曲付けするのが普通で、そうでないものは幕間劇と呼ばれていた) を指します。
『バラッド』って音楽用語なの?
音楽用語としては、フランス語のバラードと同じ意味を持ち、フランスの詩やクラシック音楽、または音楽ジャンルの一つを指す言葉として用いられています。
最近では、曲名やアルバムの名前等に使われていることが多いです。(歌うたいのバラッド等)
バラッドとバラードって違うの?
『バラード』の意味とは?
『バラード』ってどんな物?
『バラード』は、14~15世紀の中世フランスにゆかりのある詩形の一つで、たいていは3連ないしは5連からなり、各連最終行には脚韻が、また短めの最終連(アンヴォワ)においてはたいてい貴公子への呼びかけが含まれています。
『バラッド』と『バラード』の違いは?
『バラッド』と『バラード』には、いままでの記事で書いた通り意味が違います。
しかし、日本国内ではドイツ語で『バラード』も『バラッド』も同じく”Ballade“(バッラーデ)であるために同じ様に呼ばれていて、音楽用語として使われる場合は、現在においては同じ物と捉えられています。
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