フーガの意味とは?語源はスペイン語/英語?音楽用語のカノンとの違いも!フーガってどういう意味?フーガの語源はスペイン語や英語?それともイタリア語?バッハのフーガで有名な曲は?フーガとカノンは技法が似ているけど違いはあるの?音楽用語のフーガについて簡単にご説明します!
フーガの意味とは?
「フーガ」と聞くと、クラシックの曲名や車の名前が思い浮かびますね。
バッハの「小フーガ ト短調」をピアノで弾いたことがある方もいるのではないでしょうか?
(この曲を聴くとブリーフ&トランクス(ブリトラ)の「小フーガ ハゲ短調」を思い出してしまいますが…)
ユニコーン(UNICORN)の「フーガ」という曲もありますね。
今日は、音楽用語の「フーガ」について解説していきます(*^-^)♪
イタリア語で「fuga」。
「遁走(とんそう)曲」と訳される。
対位法を主体とした楽曲形式の一種。
曲の途中から、前に出た主題や旋律が次々と追いかけるように出る曲。
次の項目でフーガについて詳しく見ていきましょう♪
フーガの語源はスペイン語/英語?
フーガはイタリア語で「fuga」です。
フーガは日本語で「遁走曲」と訳され、語源はイタリア語の「fuga」で「逃走/駆け落ち/遁走」を意味します。
また、「逃げる」を意味するラテン語の「fugere」にも由来しています。
ちなみにフーガは英語とフランス語では「Fugue」、ドイツ語では「Fuge」です。
フーガは、スペイン語でも英語でもなく、イタリア語とラテン語が語源なんですね( ̄□ ̄;)!!
「フーガ」とは、一つあるいは複数の主題が次々と複雑に模倣・反復されていく対位法的作品のことを指します。
フーガの起源は、15世紀後半のポリフォニーの声楽曲に模倣風の導入(モテット)が見られますが、独立した形式としては17世紀に始まりました。
フーガの大きな特徴は、同じ旋律が複数の声部に順次現れることです。
この部分を主題提示部、または単に提示部、主部と呼びますが、次のような原則があります。
①最初に一つの声部が旋律(主唱)を提示します。
②主唱が終わったら、別の声部で主唱を繰り返します(応唱)。
このとき、主題に対して5度および4度関係をとって模倣的に応答する書法をとります。
応唱が始まったら、最初の声部ではやや遅れて別の旋律を演奏します(対唱)。
③3声以上ある場合には、第3の声部で主唱を演奏する。
第2の声部で対唱を演奏し、最初の声部は自由唱となります。
④4声以上ある場合には、第4の声部で応唱を演奏します。
第3の声部で対唱を演奏し、第1・第2の声部は自由唱となります。
⑤以下、すべての声部で主唱もしくは応唱を演奏します。
主題の声部の数によって、二声のフーガ、三声のフーガ、四声のフーガ、五声のフーガ…と呼ばれます。
主題と対主題(対位旋律)の提示の他に、さらに転調・拡大・縮小・転回・逆行・ストレッタなどの複雑な技法が用いられます。
フーガの曲は、J.S.バッハの「フーガの技法 ニ短調 BWV1080」という作品が時に有名で、現代音楽にも採用されています。
他には、以下の曲があります。
- バッハの「フーガ ト短調 BWV578(小フーガ)」
- バッハの「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」
- バッハの「平均律クラヴィーア曲集」
- モーツァルトの「アダージョとフーガ ハ短調」
- ベートーベンの「弦楽四重奏のための大フーガ」
バッハのフーガをパイプオルガンの演奏で聴いてみたいですね(*^-^)
フーガと音楽用語のカノンとの違いも!
フーガとは、主題とその模倣が交互に現れる、対位法による多声音楽の形式でしたね。
先行するメロディを追いかける形で反復される楽曲といえば、「カノン形式」もあります。
フーガとカノンの違いについて調べてみました!
楽章の形式、またその技法の一つ。
第1声部旋律を、第2・第3などの声部が対位法により忠実に模倣しつつ進むもの。
カノンは、「後からスタートする声部が先にスタートした声部を完璧に模倣するもの」です。
フーガは、「後続声部が主題の最初の部分だけを模倣した後自由になったり、または主題に相似したりするもの」です。
分かりやすく言えば、カノンは「厳重な追いかけっこ」で、フーガは「転調しながら追いかけっこ」です。
カノンの元々の意味は「模範」、フーガの元々の意味は「逃げる」ですので、意味からも違いがわかりますね。
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