カンタータとは?土の歌・大地讃頌に関係が?オラトリオとの違いも!カンタータって何?世俗カンタータと教会カンタータって?どんな曲のこと?合唱曲の定番の大地讃頌に関係がある?土の歌もカンタータ!?オラトリオとの違いはあるの?音楽用語のカンタータについて詳しく解説します!
カンタータとは?
「カンタータ」という音楽用語を聞いたことがありますか?
なんだか楽しそうな響きですよね(≧▽≦)
「カンタータ」って何?って方が大半だと思います。
でも、実は皆さんは知らないうちに、「カンタータ」が使われている曲を聞いたり、歌ったりしているんですよ!
今日は、「カンタータ」について勉強していきましょうσ(*ゝω・*)
日本語では「交声曲」と呼ばれる。
17~18世紀のバロック時代に発展した声楽曲の一形式。
ソナタ(器楽曲、演奏される曲)に対応する音楽の形式。
独唱・重唱・合唱および器楽・管弦楽の伴奏から成る大規模な声楽曲。
イタリア語の動詞「歌う(カンターレ/cantare)」が由来で、「歌われる曲」という意味。
カンタータは歌詞の内容によって、二種類に分けられます。
①世俗カンタータ(室内カンタータ)
教会の礼拝以外の目的のためのものです。
主に作曲家が仕えていた領主や知人たちの誕生祝や結婚祝などのために作曲されました。
②教会カンタータ
教会の礼拝のためのものです。
代表的なものは、バッハの現存する約200曲の教会カンタータです。
教会カンタータの中で、普段一番耳にするのは、バッハの「主よ人の望みの喜びよ」かと思います。
ベタですが間違いなくいい曲なので、ぜひ皆さん聞いてみてくださいね( ´ ▽ ` )
カンタータは土の歌・大地讃頌に関係が?
カンタータは、「単声または多声のための器楽伴奏付の声楽作品」でしたね。
実は、学生時代の合唱曲の定番「土の歌/大地讃頌」はカンタータなんです!
ソプラノ、アルト、テノール、バスの4パートに分かれている曲です。
難しい曲なので、合唱コンクールの苦い思い出がある人もいそうです。
特にピアノの難易度が高いんですよね…(^▽^;)
正式名称は、混声合唱とオーケストラのためのカンタータ『土の歌』と言います。
(1962年、作詞:大木惇夫、作曲:佐藤眞)
タイトルにもカンタータってちゃんと入ってますねw( ̄o ̄)w
この「土の歌」ですが、なんと第7楽章まであります。
第1楽章「農夫と土」
自然の恵みの神秘、土への感謝が描かれている。
第2楽章「祖国の土」
人は皆土に生まれ、土に還っていくという意味の詩。
第3楽章「死の灰」
原爆について取り上げられ、人間と科学の汚さが描かれている。
第4楽章「もぐらもち」
原爆が扱われており、モグラに例えて人間を皮肉っている。
第5楽章「天地の怒り」
天災と人間悪について描かれている。
第6楽章「地上の祈り」
大地への想いと反戦の祈りが書かれている。
第7楽章「大地讃頌」
本作品を締めくくる大地への限りない讃歌。
大地讃頌は単体で歌われることが多いので、土の歌=大地讃頌かと思っていましたが、第7楽章のラストの曲だったんですね!
カンタータとオラトリオとの違いは?
カンタータは、オラトリオの規模が小さいもの、小型のオペラまたはオラトリオとも言われます。
まず、オラトリオとは何なのか、説明します!
日本語では「聖譚曲」と呼ばれる。
イタリア発祥で17~18世紀のバロック音楽を代表する楽曲の一形式。
厳格な典礼音楽に対して、礼拝用ではない自由な祈りの音楽の名称として用いられていた。
歌詞が宗教的・道徳的な題材で、長い物語になっており、それを独唱・合唱・管弦楽のために劇風に構成した大規模な楽曲。
オペラとは異なり、普通は舞台装置や衣装、演技などを伴わない。
オラトリオ(oratorio)は元々「祈祷室」の意味。
オラトリオといえば、ヘンデルの「メサイア」、ハイドンの「天地創造」、メンデルスゾーンの「エリヤ」などが有名ですね。
カンタータとオラトリオは、オーケストラ・合唱・独唱が使われることが共通しています。
では、二つにどのような違いがあるのでしょうか?
世俗カンタータ:歌曲。宗教にこだわらず世俗的。オラトリオよりも演奏時間が短いもの。
オラトリオ:動きのない宗教オペラ。キリスト教的な内容の歌詞があり、物語として完結した内容がある。
※カンタータの中でもキリスト教的な題材の教会カンタータとオラトリオの区別は難しい。
簡単に言えば、規模が小さいものがカンタータ、より劇的で深い内容のものがオラトリオとなるようです。
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