カデンツァ(cadenza)の意味とは?音楽用語でピアノに関係する?イタリア語のカデンツァ(cadenza)の意味は?ドイツ語のカデンツ(Kadenz)と違う?カデンツァは音楽用語?アドリブでソロの高度テクニック!?カデンツァはピアノと関係?カデンツァについて簡単に説明します!
カデンツァ(cadenza)の意味とは?音楽用語?
「カデンツァ」は、演奏会やコンサートで行われることもありますね。
「カデンツァ」という単語を初めて聞くという人もいるかと思います。
今日は、音楽用語の「カデンツァ」について簡単に解説していきます(≧∇≦)
イタリア語で「cadenza(カデンツァ)」
「カデンツ」とも言う。
①和声終止形。
楽曲の休止や終結を形作る旋律や和声の定型のこと。
②協奏曲のエンディングに演奏されるアドリブの独奏協奏曲。
楽曲の終止の前に、独奏者(独唱者)の演奏技巧を示すために挿入される華美な装飾的楽句。
元来は演奏者の即興演奏だったが、次第に作曲者が書くようになった。
③「終止形(ケーデンス)」の意味。
ラテン語の「cadere(落下する)」が由来の言葉。
この意味では、ドイツ語の「Kadenz(カデンツ)」が用いられる。
「カデンツァ」は元々、①の「終止形」を意味する音楽用語でした。
16世紀末頃から、②の「曲の終結部の即興的な技巧的楽句」の意味で使われるようになりました。
日本では、イタリア語の「カデンツァ」と、ドイツ語の「カデンツ」は使い分けられています。
イタリア語のカデンツァ:協奏曲やアリアの即興的独奏・独唱部分
ドイツ語のカデンツ:終止形としての和音進行
「カデンツァ」は、オペラのアリアやコンチェルト(協奏曲)において、オーケストラの伴奏を伴わずに、自由に即興的な演奏・歌唱をする部分のことです。
古典派の独奏協奏曲では、第1楽章のソナタ形式の終わり(コーダ)の部分で、一度オーケストラの合奏を中断します。
そして独奏楽器に自由な演奏をさせた後、もう一度合奏して楽章は終結となります。
<カデンツァの歴史>
アドリブのソロという「カデンツァ」の即興性を特徴とする技巧は、18世紀のオペラにおいて発展しました。
特に、A.スカルラッティを筆頭とするナポリ楽派のオペラでは、ひとつの様式感を形成するまでに至りました。
そして18~19世紀のカデンツァは、各演奏家が自分の高度なアクロバット的な名人芸をくりひろげる場になりました。
しかし19世紀の後半から、内容の空虚な技巧中心の即興演奏に対して反省がされるようになりました。
演奏は、楽譜に忠実な再現行為だという主張が主流を占めるようになったのです。
ベートーベン以後、作曲家がカデンツァを楽譜に書き残し、その楽譜に従って演奏することが普通になりました。
現在では、ひとつの協奏曲に異なる複数の作曲家のカデンツァがあり、演奏家はその中から選んで演奏するのが一般的です。
カデンツァとは、曲のエンディング(終曲)部分のアドリブ風のソロ(独奏)のことなんですね!
無伴奏で演奏家の自由に委ねられるなんて、高度なテクニックが要りそうです(゚ー゚;A
カデンツァは、まさに腕を試されているというわけですね!
和声終止形とは?
和声終止形には、完全終止、不完全終止、半終止、偽終止、変格終止などがあります。
完全終止:楽曲の最後や大きな段落の終わりに用いられ、完全な終止感が得られる。
不完全終止:どちらかまたは両方の和音が転回形か、旋律が主音で終わらないもの。終止感は弱まる。
半終止:ある程度の区切り感があるが、終止感はない。フレーズの切れ目に置かれ、後続部分への連結性を持つ。
偽終止:フレーズの途中にある軽い区切り。浮遊感を呼び起こす弱い終止。
変格終止:柔らかく女性的な進行。以前はミサやレクイエムの終止形として多く用いられたため、アーメン終止とも呼ばれる。
カデンツァはピアノに関係する?
カデンツァとは、「楽章が終止部分(コーダ)に入る直前に、独奏者の演奏技巧を発揮させるために挿入される華麗で装飾的な部分」のことでしたね。
ピアノ協奏曲では、ピアノがオーケストラなしにソロ演奏をする「カデンツァ」が入ることがあります。
カデンツァが始まると、会場の雰囲気は一変します。
指揮者も他の演奏者も手を止めて、観客の視線は独奏ピアノに集中します。
カデンツァをどうするかという問題は、ピアニストがよく直面するようです(゚ー゚;A
楽譜にはもちろんカデンツァは書かれていません。
アドリブの即興は難易度が高いため、カデンツァ集の中から自分の好みや全体のバランスを考えて適当なものを選びます。
どういうカデンツァを弾くかは、指揮者との相談事項ではなく、ピアニストの責任に任されているのです。
ピアノとオーケストラとの掛け合いも華麗ですが、カデンツァ部分のピアノオンリーの名人芸もすごいですよね(≧∇≦)
同じ曲でも演奏者が別だと違ったカデンツァになるので、聞いていて飽きないですよ♪
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