しもつかれの味や由来(意味)とは?発祥は栃木なの?しもつかれ味のポテトチップスにもある?その見た目から敬遠されることも多い「しもつかれ」ですが、どのような食べ物なのでしょうか!?今回はしもつかれの味や由来(意味)、発祥を徹底調査!どのようにポテトチップスの味となったのかまでご紹介します!
しもつかれはどんな味?由来(意味)とは?
しもつかれとは、群馬県、栃木県、茨城県の北関東地方だけでなく福島県の一部や埼玉県や千葉県でも広く作られている伝統的な郷土料理のことです。
その年の無病息災を祈って各家庭で作られ食べられています。
地域によっては他に「しみつかれ」「すみつかれ」「すみつかり」「すむつかり」とも呼ばれています。
主な材料は下の通りです。
- 塩鮭の頭
- 節分に撒いて残った大豆を炒ったもの
- 酒粕
- 鬼おろしというおろし器でおろされた大根、人参などの野菜
- 油揚げ
おせち料理や節分の残りを使った栄養満点でヘルシーなしもつかれ。
家庭によって味付けはさまざまで、塩鮭の塩分と酒粕の風味のみで頂くところもあれば、醤油、みりん、酢を入れるところもあります。
食べ方は温かくして食べるところもあれば、冷たいまま食べるところもあります。ご飯に載せたりお酒のおつまみとして食べたりします。
しもつかれという名前の由来には下の他にも諸説あります。
● 昔栃木県が下野という名で呼ばれていたときにお祝いとして食べられていた「下野嘉例」(しもつかれい)が訛ったという説
●「味がしみる料理」という意味の「しみつかる」からきているという説
● 酢でむせるという意味の「すむつかり」からきているという説
しもつかれの発祥は栃木県?
しもつかれの名前の由来に下野の名が関わっているのなら、発祥は栃木県なのでしょうか。
実は発祥についてはまだはっきりとしたことは分かっていませんが、栃木県では鎌倉時代初期から作られていたと言われています。
今でも栃木県には旧歴の初午の日(2月の最初の午の日)にしもつかれを赤飯と共に稲荷神社に供えてから食べるという習慣があります。
もともとは初午の日限定の料理だったのですが、今では地元の直売所やスーパーなどでも売られて簡単に食べることができます。
栃木県ではしもつかれの味自慢が集ってその味を競い合う「しもつかれコンテスト」が日光市今市の道の駅で毎年初午の日近くに開催されています。
「しもつかれを七軒食べ歩くと病気にならない」という言い伝えもあり、各家庭に伝わる独自の作り方があるので、違いを味わって確かめてみるのも面白いでしょうね!
ちなみに茨城県出身の私の家ではしもつかれを「すみつかり」と呼び、毎年節分で撒く豆を多めに買い、撒いたり食べたりした残りを「すみつかり」として調理して食べています。
材料は塩鮭の頭や酒粕を使わず(正月に塩鮭を食べる習慣もなく、酒粕を家族があまり好まないから省かれたのだと思います。^^;;)、
押しながら転がして口でフーッと薄皮を吹き飛ばし取り除いた大豆、鬼おろしでおろした大根、みじん切りの人参、油揚げで、味付けは醤油、みりん、酢です。
祖母は温めて食べるのが好きですが、母は冷たい方が好きです。
私は温かい方はあまり美味しいと感じず冷たい方の「すみつかり」しか食べられません。
信じがたいでしょうが、温度によって別物のように全く味が違います!
子供の頃はすっぱくて嫌いでしたが、結婚してからは信州出身の夫の大好物となり、一緒に食べているうちに好きになりました。
冷たい方だけですが(笑)
しもつかれはポテトチップスにもなったの!?
ポテトチップスで有名なカルビー株式会社が各都道府県の地元に根付いたいろんな味をポテトチップスで再現しようとするプロジェクト、「♡JPNプロジェクト」で栃木県の地元の味としてツイッターにたくさんの投票があり、しもつかれ味のポテトチップスが2017年11月に商品化されました。
しもつかれ味は栃木県庁職員とカルビー社員による商品化前のワークショップで、見事満場一致の満点を記録したそうです。
原材料には粉末酒かす、大豆パウダー、鮭パウダー、大根パウダー、にんじんパウダーなどが使われ、一般的な材料のしもつかれの味を忠実に再現しようとされていました。
現在は販売されていませんが、食べた方々の感想を読むとなかなかの高評価でしたよ!
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