苗字・名字・姓の違いは何?正しい使い方は?ビジネスではどれ?日本では、ファーストネームのことを苗字・名字・姓などと呼びますが、違いは何なのでしょうか?苗字・名字・姓は、言葉が誕生した時代や背景が異なるのです。苗字・名字・姓の正しい使い方や、ビジネスではどれかも調べてみました!
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苗字・名字・姓の違いは何?
欧米で言うところの、ファーストネーム。
日本では、苗字・名字・姓と、色々な呼び方がありますよね。
どれも、家の名を表すのですが、違いはあるのでしょうか?
調べてみました!(^▽^)/
苗字とは?
家の名のこと。
「苗」の漢字には、「子孫」の意味があります。
そのため、「苗字」は共通の祖先をもつ子孫たちが共有している名前という意味合いがあります。
江戸時代に、苗字を名乗ることができたのは、武士や公家などの特権階級だけでした。
明治時代には、国民を戸籍で管理しなければならなくなったので、明治政府が平民苗字許可令を出しました。
苗字は、自分が住んでいるところの地名や地形、神主さんやお坊さんに頼んでつけてもらう人が多かったようです。
名字とは?
家の名のこと。
苗字と名字の説明は同じですねΣ(・ω・ノ)ノ
実は、「苗」は常用外漢字で、「名」は常用漢字という違いしかないのです!
苗字と名字の意味は全く同じ!
日常生活で「みょうじ」と書かなければならないときは、常用漢字の「名字」を使いましょう。
名字の歴史は苗字よりも古く、平安時代までさかのぼります。
当時、武士たちが所有している土地は「名田」と言いましたが、武士たちはその土地の地名を元の名前とは別に名乗るようになりました。
元の名前は「字(あざな)」と呼んでいたのに対して、「名田の地名に由来する字」であることから、「名字」と呼ばれるようになりました。
姓とは?
氏族または家の固有名のこと。
姓は元々、天皇から与えられる世襲官職の名称です。
日本では、古くは天皇家と、豪族の主従関係を区別するため、氏(うじ)と姓(かばね)が使われていました。
氏(うじ)は、祖先を同じくする親族集団のこと。
姓(かばね)は、その人の職業や家柄を指す、称号のようなものです。
姓(かばね)には、臣(おみ)、連(むらじ)、造(みやつこ)、首(おびと)、直(あたい)、村主(すぐり)、朝臣(あそん)などがあげられます。
この他にも、1000種類ほどの姓(かばね)が存在したという記録もあります。
苗字・名字・姓の違い
上記の項目で、苗字・名字・姓について解説してきました。
結局、違いは何なのでしょうか?
実は、現代の日本では、苗字・名字・姓はほぼ同じ意味で使われています!
違いを挙げるならば、漢字が常用漢字かどうかや、語源が違うことでしょうか。
苗字:「苗」は常用外漢字、江戸時代に誕生した言葉
名字:「名」は常用漢字、平安時代に誕生した言葉
姓:天皇から与えられる世襲官職の名称
苗字・名字・姓の正しい使い方は?
苗字・名字・姓は、どれを使っても間違いではありません。
どれを書くか迷ったときは、常用漢字である「名字」を使うのが良いです。
公用文などでは、「名字」を使うのが正しいです。
苗字・名字・姓はビジネスではどれ?
苗字・名字・姓はどれを使っても間違いではありませんが…
ビジネスにおいては、常用漢字である「名字」を使うのが良いでしょう。
公用文では、「名字」の表記が使われます。
苗字・名字・姓について、いかがでしたか?
漢字の由来まであわせて覚えておけるといいですね。
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