虎の威を借る狐の意味とは?類語や使い方を例文で!由来や心理も解説!虎の威を借る狐というのは中国の故事に関する諺らしいですが、その意味はどのようなものなのでしょうか。他にも類語やその使い方も例文を交えて紹介していきたいと思います。それにプラスして由来や心理についても解説します!
虎の威を借る狐の意味とは?
まず初めに、虎の威を借る狐の意味について説明していきたいと思います。
「虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね)」というのは「権力を持つ者を頼りにして他人に威張り散らす人」のことを言います。
「威」というのは「力で押さえつけて人を恐れさせる」という意味で、「借る」というのはそのまま「借りる」という意味です。
虎の威を借る狐の類語とは?
虎の威を借る狐の類語にはどのような言葉があるのでしょうか?
- 人の褌で相撲を取る:人の物を利用し、自分の利益になるようなことをする。
- 痩せ馬の道急ぎ :力のない者が、何とかしてやろうと気ばかり焦ること。
- 看板倒れ :見せかけだけで、中身がそれに伴わないこと。
力がないのに自分を大きく見せようとする言葉や、他人任せにして自分のいいように物事を運ぶ言葉が類語として挙げられます。
虎の威を借る狐の由来とは?
虎の威を借る狐という言葉の由来とは一体何なのでしょうか?
「虎の威を借る狐」は「戦国策」という戦国時代の言説や逸話をまとめた中国の書物に載っている「楚策(そさく)」にあります。
権力者の力を頼りにして威張るものの例えが載っています。
簡単に説明していきますね。
虎が狐を捕まえた時、「天の神が自分を百獣の長にしました。だから、私を食べるということは、天の命令に背くことになります。嘘だと思うならついてきてごらんなさい。」と狐が言いました。
虎が狐の後をついていくと、獣たちはみんな逃げだしていきました。
しかし、虎は獣たちが自分を恐れて逃げて行ったことに気づきませんでした。
これは楚の王が、自分の国の将軍が恐れられているということを耳にしたけれど、本当に恐れられていたのは楚の将軍ではなく、その後ろにある楚の国そのものだったということを説明するために作られた物語になります。
虎の威を借る狐の心理とは?
虎の威を借る狐と呼ばれる人たちはどのような心理があるのでしょうか?
基本的に虎の威を借る狐は自分に自信がない人が多いです。
自分の力ではどうしようもできないから権力のある人にくっ付いて威張りちらす、つまりは小判鮫や腰巾着と呼ばれるような人が虎の威を借る狐になります。
周りからは冷めた目で見られているかもしれませんが、世渡り上手な面も持ちます。
卑怯で自信がない、しかし権力のある人を味方につけるのは上手なので、自分に見合っていなかったとしても重要な役割を与えられることもあるようです。
虎の威を借る狐の使い方とは?
最後に、虎の威を借る狐の使い方を例文と共に紹介していきたいと思います。
「彼は自分の父親が医者だと自慢しているが、まさに虎の威を借る狐だ。」
「社長の権力を盾にして部下をこき使っている彼は虎の威を借る狐のようだ。」
「職場で虎の威を借るような狐みたく振舞っていると、周りから冷めた目で見られ、孤立するだろう。」
「不利な状況に対し、上司を後ろ盾にして自分を擁護しているさまは、まさに虎の威を借る狐みたいだ。」
このように、自分の力ではなく他人の力を使って威張っている人のことを表現する時に、虎の威を借る狐という言葉は使用されます。
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