真打の意味とは?刀/落語で使われる?語源や由来・英語表記を調査!真打って聞いたことがある人も少なくないと思いますが、どんな意味でしょうか?刀と関係がある?その言葉の正体は落語家の身分を表す言葉なのでしょうか?真打の語源や由来、そして英語での表記まで疑問点を徹底調査して紹介いたします!
真打ってなに?意味は?
皆さんは「真打」という言葉を聞いたことがありますか?あまり馴染みが無い単語ですが、「ここで真打登場」なんて台詞を聞いたことがある人もいるんじゃないでしょうか。
この真打とは、いったい何なんでしょうか?実は、この言葉は二つの使い方がされます。
まずは、一つ目の一般的な使われ方から見ていきましょう。
身分としての「真打」
身分「真打」とは
落語家や講釈師の身分のひとつで、最も身分が高く、最高の力量をもつ者だけがなれるとされる。興行では、最後の出番(トリ)で出演できる権利を与えられる。
真打とは、身分のことを表していたんです!
この、最後の出番に出演できる権利をもつことから、芸以外でも「他より遅れて、一番最後に登場する人・物」「最高の力量を持つ人・物」を暗喩する言葉としても使われます。
主役は遅れて登場するもの、なんて漫画やドラマなんかでは言われたりしますが、これもまさに真打登場というわけですね♪
刀の「真打」
もう一つの「真打」の使い方、それは刀のことをさします。
刀「真打」とは
日本刀を打つ際、数本打った中で一番出来の良い物のこと。
献上用の刀は、刀匠が必ず何本か刀を打ち、その中でも出来のいいものを献上していた。対義語は影打(かげうち)とされる。
こちらの意味の「真打」はあまり使うタイミングは無いかもしれませんが、マメ知識として覚えておくと良いですね♪
真打の語源は?
「真打」の二つの意味について、それぞれ見てきましたが身分としての「真打」が一般的に私達が使う言葉であることが分かりましたね。
ここからは、身分の「真打」について詳しく見ていきたいと思います。
では、そもそも何で真打と言うのでしょうか?
真打の語源は諸説あると言われていますが、昔の寄席の高座には照明用の蝋燭が立っていて、寄席が終わると最後の出演者が蝋燭の芯を打つ(切って消す)ことをしたため「芯打ち」と言われていました。
これが縁起を担いで、字を「芯」から「真」に換え、「真打」となったと言われるのが一般的です。
真打以外の身分もある?
真打の語源や意味が分かってきたところで、他にはどんな身分があるのか、少し気になって来ますよね♪少しご紹介します!
落語家の階級
前座見習い→前座→二ツ目→真打
落語家になるには まず、真打の弟子にならなくてはなりません。
師匠のもとに弟子入りして初めて、「前座見習い」となります。
この前座とは、寄席で一番前に高座に座ることから「前座」と言われています。前座見習いの段階では、落語家になると所属する「協会」に登録されていないため、楽屋に入ることができません。
この前座見習いで、雑用や前座になるための修行をして師匠からの許可が下りると、晴れて楽屋入り、「前座」となります。
この時点では、着物は着流しを着る事のみ許されています。
前座となってから、前座見習いの仕事のほかに楽屋での仕事を行い、約4年で「二ツ目」となります。
この二ツ目は、寄席で二番目に高座に上がることから「二ツ目」と呼ばれます。
二ツ目になると、雑用が無くなり毎日楽屋へ来なくてもよくなるため、高座も減り自分で高座を探す必要が出てきます。
二ツ目になると、着流しから紋付を着て、羽織や袴をつける事が出来るようになります。ここで、二ツ目を10年ほど勤め、いよいよ「真打」になれるのです。
落語家の世界はとても厳しく、一生が修行なんです!
真打になるまでが、どれほど大変なのかあまり知られませんが、こうして見てみると「お待ちかね、真打登場!」と言われるのも分かりますね♪
真打は英語でなんて言う?
ここまで真打の凄さを見てきましたが、日本の文化が生んだこの言葉は英語でも表現する言葉があるのでしょうか?
英語では、「star performer」と訳します。
真打の「最高の力を持った人・物」という意味と同じように、「人気者の役者」を表しています。
日本文化から生まれた、真打という言葉でしたが、皆さんも是非言葉の意味まで覚えて使ってみて下さいね♪
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