しめすへんの意味やころもへんとの違いは?漢字(豊・右・羊・貞・谷)の読み方も紹介! しめすへんはどんな意味があるの?しめすへんに点が一つついたらころもへん、しめすへんところもへんとの違いは何? また、漢字(豊・右・羊・貞・谷)の読み方も詳しく紹介していきます!
しめすへんの意味
カタカナのネにそっくりな形をした「しめすへん」の元々の漢字は「示」です。
示と言う漢字の成り立ちは諸説あります。
後漢の許愼が漢字の古い字体を研究し作成したという「 説文解字」によれば「天、象を垂れて、吉凶を見(しめ)す。人に示す所以なり。」と、上部の‘二’(天を表す)に従い、下部の三つに垂れている部分は日・月・星を示し、天文現象を通じて、人々に示される天の啓示だとしました。
また、 甲骨文の形の解釈としては、 上部の「一」は物を、下部は物を乗せる高杯の象であり、 神様への捧げものを置いたテーブル(祭壇)を表す、とあり現在はこれが最も有力な説だとされます。
いずれにしても、神様と関係の深い漢字であることは、間違いなさそうです。
筆記体である楷書ではしめすへんの「示」を崩して「礻」の形をとります。
日本の印刷書体では戦後の新字体において「礻」形が採用されました。
1920年代から戦後にかけて定められた当用漢字(1850字)では、複雑で統一されていない従来の正字体に代わって、略字体を正式な字体として採用、これを元に1981年に常用漢字(現在2136字)が制定されました。
この際しめすへんの付く漢字は示→ネの字体が採用されたのですが、これは常用漢字表内のみの適用で、表外字については規定がなかったので、「示」にしたり、「礻」にしたりする混乱が起きることになりました。
2000年に表外字は基本的に康熙字典体(いわゆる旧字体)に従うことが決められたのですが、「礻」も許容字体とされたので、「礻」形で印刷しても間違いではありません。
こうした現象は、しめすへんだけではなく、しょくへん、しんにょうにおいても常用漢字表外の漢字については、伝統的な字体に従いつつも (礻・飠・⻌)を許容字体としています。(いわゆる3部首許容)
ちなみ祇園の祇はしめすへんが「礻」だったり「⺬」だったりするのですが、これは祇が環境依存文字であるため、表示する媒体の環境によって文字化けしてしまうのだそうです。
しめすへんところもへんとの違いは?
しめすへんに一つ点を付けると、ころもへんになりますよね。
形が似ているから、意味も似ているのかと思ったら大間違い。
ころもへんは、「衤」と書き、しめすへんの「礻」に似ていますが、もとの形は「衣」です。
ころもへんは、服の襟元を左右に交差させた様子を文字に表したもので、衣服に関する漢字なんです。
漢字(豊・右・羊・貞・谷)の読み方
[豊・右・羊・貞・谷]この中に一つだけ仲間はずれがいます。どれかお分かりでしょうか?
実はこの中で谷だけはしめすへんではなく、ころもへんの付く漢字なんです。
禮 | 読み方 | レイ/ライ/うやまーう/のり |
(人名) | あき/あきら/あや/いや/うや/かた/と/なり/ひろ/ひろし/まさ/まさし/みち/ゆき/よし | |
意味 | 社会生活上守るべき行動の形式。規範となる作法。 |
祐 | 読み方 | ユウ/たすーける/たすーけ |
(人名) | さち/すけ/たすく/ち/ひろ/まさ/ます/みち/むら/ゆ/よし | |
意味 | かばい助ける。神仏の助け。 |
祥 | 読み方 | ショウ/さいわーい/きざーし/さち |
(人名) | あきら/さか/さき/さむ/ただ/なが/ひろ/やす/ゆき/よし | |
意味 | めでたいこと。さいわい。,めでたいことの前触れ。 |
禎 | 読み方 | テイ/さいわーい |
(人名) | さだ/さだむ/さち/ただ/ただし/つぐ/とも/よし | |
意味 | めでたいしるし。さいわい。 |
裕 | 読み方 | ユウ/ユ/ゆたーか/ひろーい |
(人名) | しげ/すけ/ひろし/ひろむ/まさ/みち/やす/ゆたか/よし | |
意味 | 豊かでゆとりがある。 |
(注)ただし、しめすへん+谷も人名としては存在するのですが、裕の異体字とされています。
この他にも、しめすへんの付く漢字には「神」「社」「祈」「福」「礼」「祝」「禍」「禅」など、神が関係するものが沢山あります。
また、ころもへんの付く漢字には「袖」「襟」「裾」「裸」など衣服に関するものが多くありますね。
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