当てると充てるの違いは?宛てる/中てるの使い分けも!時間や支払いはどれ?同じ読み方でも漢字が違えば意味も違います。当てると充てるは何が違うのか?時間と一緒に使うの?お金の支払いで使うの?宛てる、中てる、漢字からはちょっと区別が難しい、たくさんあって混乱しがちな「あてる」の使い分けを解説します!
「当てる」と「充てる」の違い
キーボードで「あてる」と入力した時に上位に出てくるのが、「当てる」と「充てる」の2つではないでしょうか。
日常的なやりとりなら、なんとなくこっちかな…?とどちらを選んでも、日本人同士なら通じるでしょう。
しかし、仕事の文章などフォーマルな場面では最低限の使い分けは知っておきたいですよね!
そこで今日は「あてる」についてお話ししていきます。
「あてる」の意味
まず辞書に載っている意味をざっくりまとめてご紹介します。
辞書を引くと、それぞれ漢字ごとの説明ではなく、全部まとめて「あてる」という言葉がどういう意味で使われるのか、というのが出てきます。
①ある物を他の物に触れるようにする・直面させる
②期待や狙い通りの状態にする
③他のものに合わせる・振り分ける
ただこの意味を知ったところで、実際の使われ方を知らないことにはピンときませんよね。
それではここからもう少し細かく見ていきましょう。
「当てる」と「充てる」
「あてる」を使う時に一番使用されている漢字が「当てる」です。
「当てる」の使い方は大きく分けて3つあります。
何かを動かして、他の何かにぶつけたり、触れるようにしたりする
例えば…
・ボールを壁に当てる
・額に手を当てる
・植物を日光に当てる
・この試合は相手にうちのエースを当てる
推測や偶然で、正しい答えを出したり、お金などを得ること
・年末の宝くじで1等を当てたい
・商売で一山当てる
・見事正解を当てた
それから誰もが一度は経験したことのある?(笑)こんなことにも。
・居眠りしていたら先生に当てられた
では「充てる」はどうなんでしょう?
これは「当てる」と比べて使う場面が限られています。
どういう時に使えばいいのか、例文を見ると比較的わかりやすいと思います。
人や物を役割・用途を決めて、そこに割り振る
例えば…
・貯金の一部を生活費に充てる
・空き時間を読書に充てる
・その内の数人を警備に充てる
時間や支払いにはどちらを使うの?
上記の説明で少しおわかりいただけたかと思いますが、時間・お金・役割または用途について話す場合には「充てる」を使います。
以下の文に「充てる」と「当てる」のどちらが当てはまるか考えてみてください!
①福引でペア旅行券を( )
②ボーナスをリフォームの費用に( )
③そのプロジェクトのリーダーには新人を( )
④見た目だけで、あの人の年齢を( )
⑤休日をまるまる家事に( )
⑥早く乾かすために、服を風に( )
どうですか?できましたか?
答えはこちらです↓↓
①福引でペア旅行券を(当てる)
②ボーナスをリフォームの費用に(充てる)…ボーナスをリフォーム費用のために使うという意味。
③そのプロジェクトのリーダーには新人を(充てる)…新人をリーダーというポジションに割り振るという意味。
④見た目だけで、あの人の年齢を(当てる)
⑤休日をまるまる家事に(充てる)…休日という時間を家事をするために使うという意味。
⑥早く乾かすために、服を風に(当てる)
「宛てる」と「中てる」
実は「あてる」には他の漢字も使われます。
「宛てる」…手紙や荷物の届け先とする。
手紙や荷物を送る際には必ず宛て先・宛名を書きますよね。
その言葉の通り、「母に宛てて書いた手紙」「これは私に宛てられた荷物だ」のように使います。
「中てる」…物を的に命中させる。または狙った物を得る。
今でこそ「当てる」が多く使われるようになってきましたが、昔は「矢を的の中心に中てる」のように狙ったところに的中させる意味で使われていました。
中心や的中にも「中」の漢字が含まれていますよね。
また、狙った物を手に入れるという意味で、「宝くじで大金を中てる」ということもできるようです。
ただ、最近では「当てる」という漢字が一般的に使われるようになってきて、それはもちろん間違いではないので、意味を考えた上で、必要な場面で使い分けてもらえればいいのではと思います(^^)
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