誤謬の意味とは?使い方(例文)や読み方・類語は?詭弁との違いも!誤謬の意味や読み方って?どんな論理が誤謬なの?誤謬の類語は?誤謬の使い方を例文で紹介!会計の誤謬・ギャンブラーの誤謬・コンコルドの誤謬・誤謬率って?誤謬と詭弁の違いは?誤謬をわざと言うのが詭弁!?誤謬について解説!
誤謬の意味と読み方は?
突然ですが、「誤謬」という言葉を読めますか?
「誤謬」は「ごびゅう」と読みます。
文語の堅い表現で、日常生活ではまず使いません。
「謬」なんて漢字、見たことないし、書いたこともない!という方が大半ではないでしょうか?
今日は、「誤謬」について解説していきます!
①まちがえること。まちがい。あやまり。
②論理学で、一見正しくみえるが誤っている推理のこと。
推理の形式に反したり、用いる言葉の意義が曖昧であったり、推理の前提が不正確であることから生ずる。
「誤」という漢字は、「あやまる、まちがえる」という意味です。
「謬」という漢字は、音読みで「ビュウ」、訓読みで「あやまる」と読み、「あやまる、まちがえる」という意味です。
両方とも同じ意味で、この2つが合わさった「誤謬」は「誤った行動や発言」という意味になります。
誤謬には、2つの意味があります。
- 実質的誤謬(英語:error)
実質的な誤りのことで、間違いそのものを指します。
判断がそれに対応する事物に一致しないことです。 - 論理的誤謬(英語:fallacy)
論理的な誤りのことで、間違った考えを指します。
論証の過程・構造に明らかな論理的または形式的な誤りがあり、その論証が全体として正しくないことです。
誤謬という言葉は、問題が形式にあるか否かに関わらず、問題のある論証全般を意味することが多いです。
- 先入観
- 勘違い
- 言葉の意味が曖昧
- 判断力の不足
- 考えるエネルギー不足
- 集中力の不足
- 考えるための材料の不足
など
誤謬の原因を取り除けば、「真理」に辿り着けるというわけですね!
(誤謬の対義語・反対語は「真理」です)
どんな論理が誤謬なの?
ここまで誤謬の意味を説明しましたが、ちょっと分かりにくいですね。
一体どのような推理が誤謬と言われてしまうのか、例を挙げて説明します!
合成の誤謬
合成の誤謬とは、部分的な特性を全体の特性とすることです。
<合成の誤謬の例>
「A高校の生徒のBさんは頭が良い。なので、A高校は皆頭が良いに違いない。」
「科学は危険な兵器を生み出す。よって、科学は有害なものだ。」
「その宗教の過激派のテロリストは悪である。だから、その宗教は悪である。」
部分がそうだからといって、全体もそうだとは限りませんよね。
分割の誤謬
分割の誤謬は、全体の特性から部分の特性について断定する間違いです。
<分割の誤謬の例>
「A高校は進学校だ。なので、A高校の生徒のBくんも頭が良いはずだ。」
「アメリカは世界一の経済大国だ。だから、友人のアメリカ人も金持ちに違いない。」
「Cさんはカレーが好きだ。ということは、玉ねぎや人参も好きだろう。」
全体がそうだからといって、部分もそうだとは限りませんよね。
正しくない論証がどのようなものか、お分かりいただけたでしょうか?
決めつけはよくありませんね!
ちなみに、論理学の誤謬にはもっとたくさんの種類があるので、気になる方は調べてみてください!
誤謬の類語と使い方(例文)は?
ここでは、誤謬の類語と使い方(例文)を紹介します!
過誤、間違い、誤り、過失、
錯誤、エラー、ミス、瑕疵、など
それでは、誤謬の使い方を例文で見ていきましょう!
「専門家でも、誤謬を言うことがある」
「この論文には誤謬があるので訂正してください」
「思い込みから誤謬を犯すのは危険だ」
「原稿の誤謬を正す必要がある」
「明らかな誤謬を発見した」
誤謬と詭弁との違いも!
「誤謬の連続を指摘されたので、正さなければならない」
「彼の主張はもっともらしいけど、詭弁だ」
誤謬の類義語に詭弁が挙げられますが、どちらも間違ったことを言っているイメージです。
どう違うのか、調べてみました!
道理に合わない、言いくるめの議論。ごまかしの議論。
「詭弁」は、明らかに道理に合わない・正しいとは言えないようなことを、まるで正当化するかのように弁論するときなどに使います。
「いじめはいじめられる側にも原因がある。だからあいつをいじめることにした。」
「自分の目的のためなら、周囲に迷惑をかけても良いのだ。」
詭弁は、誤った推論形式や前提を「意識的・故意」に使用して主張を正しく見せかける論法のことを指します。
対して誤謬は、誤った推論形式や前提を「無意識的」に使用することを指します。
誤謬は、間違えただけなので罪はありません。
詭弁と誤謬の違いは、以下のようになります。
詭弁:意識的に間違った論理を展開する
誤謬:無意識的に間違った論理を展開する
誤謬を故意に言うことが、詭弁というわけですね。
わざと詭弁を言っているのか、それとも勘違いして誤謬を言っているのかは、聞いている側には分からないので、区別はつけにくくなっています。
印刷用語の誤謬
印刷用語の「誤植」は、印刷物における文字や数字・記号などの誤りのことで、校正によって修正されるべき誤りです。
「誤植」には、次のようなものが挙げられます。
- 誤字
字の誤り(書き間違いや打ち間違い、変換ミスなど) - 脱字
あるべき字が印刷されていないこと - 誤記
記述(固有名詞や数字、単位など)の誤り - 誤謬
事実関係の誤り
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