ボトムアップの意味とは?トップダウンとの違いは何?ビジネスでの使い方も!新聞やニュースで使われるボトムアップという言葉の意味とは?トップダウンという言葉もよくつかわれるけど、違いは何なのか?そして、ビジネスではボトムアップはどんな使い方をするのか、分かりやすく教えます!
ボトムアップの意味とは?
組織の部下から、上司や組織を運営する経営陣へ、現場で起きている状況や内容、改善されるべき意見や提案が届けられることを意味します。
平たく言うと、下からの意見を吸い上げて全体をまとめていく管理方式のことです。
英語で書くと「bottom up」となり、直訳すると、ボトム(底)がアップ(上がる)ということです。
例えば、工場における現場主義です。下層である作業現場の意見が、工場の責任者など上層まで届くことで実行されます。
また、派閥政治も、各派閥が異なる意見を出し合い、時には対立しながら、党首は各派閥で出された異なる意見を考慮して、方針を決定します。
ボトムアップの利点は、下層が意思決定に参加できること、多様な意見が出され、その意見が実行・反映される可能性も高まることですかね。
短所は、下からの意見が上に到達しその意見をもとに方針を決定するというプロセスに時間がかかることが挙げられます。
ボトムアップとトップダウンの違いは?
トップダウンとはボトムアップの対義語になります。
組織の上層部が意思決定をし、その実行を下部組織に指示する管理方式です。
皆さんも会社で働いている時は、上司から指示を受け業務に取り掛かることが多いのではないでしょうか。
会社がトップダウンで経営されていると、意思決定をするものが長である1人、もしくは直属の部下を含む少数でなされるので、意思決定に係る時間が短く、スピーディに会社を動かせるのがメリットです。
しかし下層の意見を聞くことがないので、ワンマン経営に陥りやすいのがデメリットだと言われます。
一族が代々経営者を継いできた会社の場合、ワンマン経営に陥りやすいイメージがありますね…。
トップダウンという言葉は本来、「上司からの指示」を意味する言葉ですが、拡大解釈され、「上司からの指示は絶対」という体育会系的な、上下関係を重んじるような意味を持つことがあります。
「うちはトップダウンの会社だから」と口にすると下手するとそういう意味に捉われる可能性があるので、軽々しく口にしないほうが、会社の名誉のためにはいいのかもしれません。(時代遅れの古い会社だと思われるかも…)
トップダウン方式は、マニュアルがしっかりとある会社、業種に用いると親和性が高く、スピーディに事業が進むと評価されます。
(例えば飲食業などです。接客業は基本的にマニュアルがしっかりしています。)
ボトムアップのビジネスでの使い方は?
例文をいくつか紹介します。
・担当者間での打ち合わせにて
「いいアイデアだ!ボトムアップして、上長の会議にかけてみようか」
・上司から部下へ
「現場での作業工程を効率化したいと考えている。君の課内でボトムアップして何か意見をまとめてくれ」
こんな感じですかね。
ボトムアップでは自由闊達な議論をよしとしますし、出されたアイデアもどんどん実行されるので、チャレンジ精神や応用力のある人材が育っていきます。
今はグローバル社会ですから、自由の国アメリカを参考に、ボトムアップ組織が日本でも増えていけば、国際的にも活躍できる人材がどんどん日本から誕生しそうですね。
でもトップダウン方式の良さもあるので、両者の組織のいいところを併せ持ったハイブリッド型の組織も誕生してほしいものです。
11093
10569