確信犯の意味は誤用しがち!類語や故意犯との違いも例文で紹介!刑事ドラマやサスペンスものでよく聞く確信犯だけど確信犯の意味って間違って使われてる?確信犯の類語は?確信犯と故意犯の違いを例文で紹介します。意味を取り違われがちな確信犯について真実の意味を知って人に教えてあげましょう!
確信犯の意味は誤用しがち!
確信犯という言葉、皆さんは普段の生活でどのように使っているでしょうか?
「あんな頭のいい奴がこんな愚かな行動とるなんて…。絶対確信犯だな。」
こんな風にドラマなんかでは使われていると思います。
この場合、確信犯という言葉には「法律違反になることや処罰を受けることが分かっていながら、敢えてそうした違反行為を行う」という意味があります。
大切な人を守るためだとか何か特別な事情が隠されている場合が多いですね。
しかし、この確信犯の意味、実は誤用だという話があるんです。
辞書などで調べてみると、確信犯の意味こんな風に書かれています。
自分が行うことは良心に照らし合わせて正しく、周囲(社会)や政府の命令、議会の立法こそが間違っていると信じて行った犯罪である。
あれ?なんかおかしいですね!
ポイントとしては、自分の正当性を確信して行う犯罪が確信犯であり、法律に違反しているという認識を持っているか、あるいは処罰を予測しているかということは関係ないということです。
つまり、自分の信念こそが正義と考え、法律やルールに関係なく、その信念に基づいて行動を起こすような人が確信犯になるんですね。
クーデターや、昔でいうと赤穂浪士なんかが確信犯にあたりますね!
普段使われている確信犯の意味とは、全然違いますね。
しかし、全然違うからと言って、誤用だとは言い切れないところがあります。
事実、国語辞典では、普段の意味である「俗に,トラブルなどをひきおこす結果になるとわかっていて,何事かを行うこと。また,その人。」という意味が含まれて書かれているものもあります。
これは、元々の意味とは異なっていてもみんなその別の意味で使っているのだからと、国語辞典のほうで意味を追加してくれたのです。
中々粋な計らいだと思いますが、言葉は生き物とも言われるので永遠に同じ使い方をするようなものではないのです。
「確信犯」は、19 世紀のドイツの法律学者(刑法)グスタフ・タートブルフという人が刑法の用語として造った言葉です。
ちゃんとした学問的な言葉であり、造語ではありません。
確信犯の類語や故意犯との違いは?
確信犯の類語ですが、本来の意味と普段使われている意味とで類語が分かれてきます。
本来の意味の類語としては、「政治犯」や「思想犯」が挙げられます。
自分の信じる政治的判断や思想に基づいて行われる犯罪のことですね。
普段使われている意味なら「故意」や「作為的」や「悪気」だったりと、犯罪を自覚しているという点に焦点があてられます。
故意犯との違いですが、故意犯とは「自らの行為の犯罪性を自覚した上で行う犯罪」ですから、普段使われている確信犯の意味と同一になります。
つまり私たちの生活で確信犯という場合は、故意犯に言い換えても意味は通じます。
確信犯の使い方を例文で紹介!
確信犯の例文を以下に作成しましたので、参考にどうぞ!
・〈元々の意味の場合〉
確信犯には法律やルールを守るという道徳的な基準を考慮していないから、通常ではありえないような大規模の犯罪が起こる危険性がある
・〈普段使われている意味の場合〉
上司に酒注がないなんてあいつ絶対確信犯だろ。いつも怒られてるから仕返しでしてるんだ。
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